インターネット古本屋への道

ネット古本屋の志願者のための入門講座です
2002年3月5日創刊の下記メルマガに連載したものです
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インターネット古本屋への道 第9回》(2002.6/25)
8. 商品の発送
(発 送)
 前払い(先払い)方式の場合は、入金を確認した時点で、後払い方式や代金引換の場合は、7で記した了解のメールが届いた時点で、梱包・発送の作業開始となります。これも受注メールと同様、できるだけ速やかに行いたいものです。通販は速く届けてナンボですから。
 かつて、複数の入金通知があった場合、同時並行で包装と梱包の作業をし、まとめて宛名書きをしていました。そうしましたら、取り違えて宛名を記載してしまったようで、ある日、二人の方から本が違うとメールが入りビックリ。早速、送り返してくれるようお願いしましたが、往復運賃やお詫びの値引きなどが持ち出しとなってしまいました。このことを同業者に話したら、一個ずつ梱包するので、そんなことは起こり得ないとのことで、それ以来一個ずつ梱包・宛名書きを完結させることにしています。

(発送の連絡)
 発送の連絡については、入金手続きが完了した旨や本が届いた旨のメールをわざわざくれる人もおりますので、このくらいの手間を惜しんではいけないと思って始めました。私の購入経験では発送のメール連絡をくれた古本屋さんの方が少なかったと思います。もっとも毎日発送がたくさんある大手の古本屋さんは、そこまで手が回らないと思います。ただ入金した立場で思うのは、いつ頃届くかの目安となりますので、発送の連絡を出した方が親切かなとは思います。

9. その他
(返品とキャンセル)
 「2.通販リストの作成」でも書きましたが、本の状態を客観的に見て正確に記すというのは至難の技であって当然見逃しがあり得ますし、また人それぞれの感じ方も違うので、発送後に最もトラブルの起きやすいのがこの「本の状態」です。この理由による返品はやむを得ないものとして諦めるしかないようです。
 また、受注のメールを送ったが、キャンセルの連絡もないまま、梨の礫で自動的にキャンセル扱いというのも、注文が増えてくると時たま起こります。気が変わったという人も、もっと安いものを見つけたという人もいるでしょうから、これも仕様がないものと思うしかありません。夢の屋の場合は前払い方式なので、指定期限までに入金がないとキャンセルと見なしますが、特にキャンセル確認のメールを出したことはありません。
 更に、代引で送ったけれど、受け取り拒否で戻ってくることもタマにはあると複数のネット古本屋に聞いています。
 まあ、世の中、色んな人がおりますから、色んなことが起こり得ます。嫌なことはさっさと忘れましょう。
 

(ネット古本屋の事前疑似体験)
 はっきり言って、ネット古本屋を開業したからといって、そう簡単には自分の蔵書に対し、注文は入りません。他店にあまり置いていない本か(結構珍しい本が多ければ一番の強みです)、他店より安いか、購入しやすいか(注文システムの分かり易さ、本代以外の必要経費はどうかなど)、信用のおけそうな店かなど、色々総合的に判断されて、やっと注文ということになります。これは自分がネット古本屋で本を見つけて、注文するときの立場になってみれば判ることです。
 自分の蔵書は売れそうな本か、自分の考えてみた支払いシステムでうまく行くか、 実際の梱包や発送はどうかなど、ネット古本屋を開業する前に試しに体験してみることもできます。別にEasySeekの回し者ではありませんが、夢の屋も出品しているEasySeekには、古物商の許可を得ていない個人でも古本屋のようなブースが持てます。ここのリストの様式に合わせて蔵書のリストを作成(csvというファイル形式に変換する必要有り)すると、個人でも出品できます。当然、支払いや発送の方法、受注のメール連絡、返品の扱いなど、実際の古本屋と同じよう事前に決めておく必要があります。また、サイトの中で検索されやすくするにはリストをどう作成したら良いか、価格はいくらにすべきかなど、ネット古本屋と同じ体験ができますし、自店のシステムに不都合があったら変更もできます。ただ販売実績に応じて10パーセントの手数料が取られますけど。よほどのもの(結構珍しい本とか、他店より格安の本とか)以外にはそうそう注文は入らないものだと実感できるでしょう。
 また、私の本業の貸本屋では当初マンガ分野以外の蔵書も並べていましたが、ホント人の好みは様々なもので、それらにはほとんど需要がなく、自分の好みは一般的ではないと納得させられました。ネット古本屋もある意味では同じで、自分の蔵書が割と珍しいものだとしても、当然のことながら、それを探している人や面白そうな本と感じてくれる人がいなければ、注文には結びつきません。その辺を探る意味でも、オークションサイトも含めEasySeekなどに出品し、試してみる価値はあると思います。

(注文フォーム)
 夢の屋のサイトには一応「注文フォーム」を設置しております。これは「注文フォーム」に必要事項を記入して送信ボタンを押すとメールソフトの送信トレイに注文メールが入るという拙いものです(他サイトのものをベースに自分なりに改造しただけ)。私のサーバーDIONは自前のCGIが使えないこともあって、その分野を勉強する機会がなく全く無知ですが、ホームページ上から直接注文ができるようにしている古本屋さんから先日聞いた話ですけど、注文フォームにメールアドレスを間違えて記載されてしまうとメール連絡が出来ないとのことでした。時たまネット古本屋のトップページに、連絡が取れない人に対する呼びかけを見たことがありますが、これが原因だったのだと判りました。私の方式だとアドレスに記載間違いがあったとしても、また普通のメールで注文してもらっても、返信メールで連絡できますけど、折角CGIで注文フォームを設置したとしても、こういった不都合も起こるようです。

(ウィルスメール)
 ネット古本屋になると、メールアドレスを公開することになりますので、ウィルスメールなどが間違いなく増えると思います。自店のお客さんに迷惑をかけてはいけないので、ウィルスメールに対する今まで以上の注意が必要となります。と言いながら、私は今でもマイクロソフト社のメールソフトを使っていますけど。

(次回が最終回となります。)

第10回 10.EasySeekへの出店など 11.最後に
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 質問などがございましたら、メールをお願いします。経験した範囲でしか判りませんけど、答えられる限り説明したいと思います。

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