インターネット古本屋への道

ネット古本屋の志願者のための入門講座です
2002年3月5日創刊の下記メルマガに連載したものです
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インターネット古本屋への道 第10回(最終回)》(2002.7/10)
10.EasySeekへの出店など
 夢の屋は入札制(落札されなかったものは定額に移行)でスタートしたネット古本屋ですが、開業した当初はそこそこ珍しいものもあったので、入札と定額の注文がポツポツと入っておりましたが、1年くらい経った頃からだんだんと翳りが出てきました。他のサイトのようにたくさんの商品が並んでいるわけではないし、他のサイトには置いてないものも段々枯渇してきましたから、当然の帰結だったと思います。
 また、後に優秀なロボット型検索エンジンGoogleが登場しましたけど、そこもデータ更新には1〜2カ月かかりました。つまり、折角新リストをアップしても、一定の間はキーワード検索の対象にならず、定期的に又はリンクをたどって訪問してくれる人の目にしか新リストは触れないということになります。

 既に何度か触れたEasySeekですが、ここが当初から今のような形だったのかどうか記憶にありませんけど、我がリンク集の解説では、「探求書を登録すると全国の加盟古本屋にメール連絡が行くというシステム」とありますから、恐らく発足当時は古本を出品するようなサイトではなかったような気がします。夢の屋もその探求書のメール配信を受け、時々販売しておりました(手数料はかかりません)。その後、今のような出品システムがスタートしたのだと思いますけど、とにかくゼニを取られるのはイヤだったので、出品はしておりませんでした。そんなある日(2001年8月の末)、EasySeekが楽天市場の傘下に入ることになったというお知らせメールが入りました。楽天市場という名前だけは有名なので知っていましたから、これはひょっとしたらEasySeekの集客力(それまではどうだったのかは全く知りません)は格段とアップするのではと思い、また自サイトでの受注もジリ貧状態でしたので、EasySeekへの出店を決断しました(販売実績に応じ手数料がかかるのでちょっと悩みつつ)。

 EasySeekに自サイトのリストを試しに少しずつ出品してみましたら、自サイトでずっと売れずにいた本にもポツポツと注文が入ります。中には、ずっと探していた本だったという人もいました。その本は、もしその人がGoogleで書名検索していれば、夢の屋はもちろん他店の通販リストもひっかかり、もっと早くに入手できたはずだったのです。私は、探しモノがあると真っ先にGoogleを使いますけど、好みのロボット型検索エンジンの種類は違ったとしても、古本探しに検索エンジンを使っていない人がいるとはちょっと驚きでした。
 EasySeekへの出品を増やしながら、自分自身の本探しにもEasySeekを利用してみると、これが結構使いやすいシステムなんです。目当ての本を検索すると、同一商品が一覧で検索されて値段を簡単に比較できるし、探している本の書名や作者名などを登録しておくと、そのキーワードを含む本が出品された場合にはお知らせメールをくれる(私もこのお知らせ機能を利用して購入したことがあります)などというサービスもあり、ここのシステムに慣れた人は、古本探しにロボット型検索エンジンを使わないのかもしれないと感じました。

 一方、出品する側としては新リストをアップすると短時間でEasySeek内での検索対象となるので、自サイトでの「Googleの巡回・情報更新はまだか」という苛立ちもありません。多くの個人や古本屋が出品しているので、陳列されている商品数は膨大で、日々たくさんのリストも追加されていますから、もっと情報更新頻度が高くて古本探しに便利な検索エンジンでも新たに出てこない限り、EasySeekの利用者はまだまだ増えそうな気がしています。そして現在、EasySeekに出品したものは自動的に楽天の中にある楽天中古市場にも出品されるようになっていますので、その集客力はますますアップしています。

 夢の屋は、現在、新リストをまずメルマガでお知らせし、翌日には同じモノを自サイトでアップして、その数日以内にEasySeekにも出品するという方式で、新リストを追加していますが、古いリストの本も含め、現在の受注の8割がEasySeek経由のものです。
 自分のサイトがあるのですから、販売手数料など払わずに自前で売れればそれに越したことはないのですが、カウンターによると、リンクをたどって夢の屋のトップページに来訪する人は1日約100人(キーワード検索で個々のページに来訪する人は含まない)、攻めの情報発信として始めたメルマガの購読者は2系列で300人に足りず、一方EasySeekの利用者は何十万人(ユーザー登録は約45万人【2002/8/17追記:楽天登録会員120万人が楽天中古市場を利用可能とのことなので、実利用者はもっともっと多いことになる】。ショップ登録している古本屋は約3800店、探し物メールを受け取るだけの古本屋も含む)もいるのですから、当分このままで仕様がないなと感じています。

 特に新たに古本屋サイトを立ち上げた場合、キーワード検索されるまで、かなりの期間待たされます。また、やっと検索されたとしても、割とありふれた本の場合、値段をいくら安くしたとしても、ページランクが低いので、なかなかリンクをたどって来てもらえません。ということは、簡単には注文には結びつかないということであり、また、先に記したように検索エンジンを使わないという人も多くなっていそうなので、EasySeekへの出品も併用することをオススメします。いくらネット古本屋が本業でないとしても、せっせとリストを打ち込み自サイトを立ち上げたのに、注文メールが入らないというのはさびしいですから。もっとも夢の屋の場合は、本業の貸本屋では喰っていけなくなってのネット通販開始でしたので、これに生活がかかっていましたけど。
 なお、EasySeekは現在強化月間のため、7月中の成約に限り手数料は半額(5%)ですので、9で記した事前疑似体験をしてみるのならば今がチャンス。
(EasySeekさん、これだけ宣伝したんですから、ちょっと手数料を安くしてチョーダイ。)

(なお、EasySeekのように利用者が多くて、もっと手数料(10%)の安い良いサイトがありましたら情報をお願いします。)

11.最後に
 偉そうに色々書いてまいりましたが、ネット古本屋を始めてまだ二年半、あれはどうしようかと悩んでいる通販システムの課題もたくさんあり、もっと快適に本探しが出来るサイトにするにはホームページ作成の技術も勉強しなければならないし、ネット古本屋には直接関係はない情報のページで新たに作りたいものも多々あり、まだまだ悩みは尽きず、もっともっと時間的余裕も欲しい状況です。
 また、マンガ以外の古本通販は昨年12月に開始したばかりで、どの分野のどんな本が売れるのかも、まだ手探り状態にあります。日々是勉強ですね。

 昨年、売上向上相談所というサイトで自サイトを診断してもらったときに、そこの「さくだいおう」所長からのメールにあった言葉です。
気に入っていますので、今後ネット古本屋を開業するかもしれない皆さんに贈ります。
結局せかせかしなくても趣味の延長で運営していれば
気がついたらオヨヨというレベルが一番です。

 通販そのものより、それ以外のページ(今お読みのネット古本屋入門講座など)作りの方が面白いとメールに書いた私に、所長はご自身と似たような匂いを感じたようです。

「インターネット古本屋への道」は今回で一応終了です。
少しは、参考になりましたかな。
それでは、ご健闘を・・・

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