貸本屋あっぷあっぷ日記

今年(2001年)5月で開業以来11年目に突入した貸本屋稼業だが、やはりどうもいけません。
1997年をピークに貸本料収入の落ち込みが続いていて、その上まだまだ底が見えない状況だ。
昨年正月に始めたネット通販で何とか貸本屋の灯を消さないよう持ちこたえてきたが、
「貸本屋が本業」というキャチフレーズもそろそろ限界のようだ。
今後は古本屋(ネット通販がメイン)を本業に、人気マンガについては貸本屋もやっていますという方向に業務転換することとした。
近い将来に貸本屋部門を閉鎖して古本屋専業という事態も想定されるので、それまでの軌跡を残す意味で日記をつける。
貸本屋廃業のドキュメンタリー日記になるかも?(2001年9/5)

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10/19
いよいよ明日が最終貸出日
昨日から3日間、貸本料は半額にした

昨日はいつもメール注文をもらっている宅配レンタルの会員のお姉さんが返却と大量借りを兼ねて来店。
ナント貸本で楽しませてもらったとのことで、お菓子のおみやげをいただいた。嬉しい。
聴くところによると有名メーカーで高価なものとのこと。おいしゅうございました。

10/12
二人
10/11
一人
10/9
今日は店一人、久々の宅配注文一人

10/2
11月のうちに店をひきはらうことに決心した。 今月20日(日曜)をもって、貸本屋としての貸出し最終日とすることで、本日、店頭と店内に掲示した。

9/6
ついに今日は客ゼロの日を記録かと思ったら、午後8時20分に一人目にして唯一の客が…
喜ぶべきかどうか悩むところだ

4/29
祝日だというのに…今さら書くこともないか。最低のゴールデン・ウィーク決定かな?

4/24
仕入れても仕入れても 我が商売楽にならざりき じっと借り手のない本を見る
秋まで廃業することに決心した
本日店内にお知らせの掲示、1991年5月開業だから、持った方というべきか。
その後のことは何も考えていないが、ネット古本屋のみで暮らせるものか?

4/17
五月連休明けから火・水・木曜を定休日に変えてみるか?

4/12
昨日は二度目の客一人の日だった、5冊で貸本料300円が9時間営業での収入
もちろん金額では最低記録を更新してしまった。時間単価にすると33円
もう残されているのは、貸本屋稼業にどう見切りをつけるかだけだ

4/10
定休日明けの水曜だが、やはりダメだ。

3/28
ホームページを見ての久々の宅配レンタル注文、宅配のメール受注は初めてだ。
休み明けだというのに、閉店間際でまだ客二人
水曜でこんな状態じゃ、来週からの木金はどうしようかな。
リンク集に入れていた東京の貸本屋さん、昨年暮れで店仕舞いしていた。

2/21
先日、定休日の18日、二人のお客さんから電話があった。一人目は宅配の注文で、貸出中だったため一週間後に配達ということに。
二人目は、何々はあるか、これから行っても良いか、とのこと。天気が悪く、古本屋巡りは諦めていたので、半シャッターで待って貸出。
この人は先日宅配の件で照会電話をくれた人。
そして、どちらも昨年11月に発売された子育て中のママさん向け雑誌の宅配特集で見たとのこと。
この雑誌が新規客の獲得に結びついたのを確認したのは今回が初、そして同日に二人、ちょっと不思議な感じ。

2/6
3月下旬までの間、毎週の営業日を水曜、土曜、日曜の3日のみとすることに決心し、本日店内に掲示した。
通販リストをどしどし打ち込みネットでどんどん売っていかない限り、春までの生活の見通しが立たない。
打ち込み作業に集中するにはシャッターを閉めていた方が効率的だ。
これでまた来なくなる人もいるだろうが、喰うためにはやむを得ない。
でも、これってやっぱり貸本屋廃業の前兆かな?!

1/31
夜8時過ぎても客はゼロ。
今日はついに記念すべき客ゼロの日になるのかなと思っていたら8時半頃入会者が一人・・・。
記念日にはならなかったが、客一人という新記録を達成

1/25
3時半の二人目の客を最後に閉店9時まで客はゼロ、末期的症状です。
どう幕を引くか?

1/24
昨日は定休日明けだというのに、一番目の客は午後7時近くになってやっと
5時頃やっと一人目ということは時たまあったけど、7時間ゼロとは最悪の記録か?

1/18
久々に宅配レンタルの注文、先日ホームページを見て来店してくれた人だ。
ホームページと宅配レンタルは相性が良いと考えたのだけど…、反応はほとんどゼロ
もっとも検索してもらわないことには始まらないけど
貸本屋そのものが前世紀の遺物的存在だから、検索のキーワードにはならない

1/16
今年に入っての貸本屋状況は昨年までと同様の流れで、坂道コロコロ状態
ネット古本屋をやっていなかったら2000年でつぶれていた貸本屋にしがみつく必要はあるのか。

1/10
昨日本年の入会者第一号
昨年の実績は73名の新会員だったが、坂道コロコロ前の五分の一という最悪結果
貸本屋の幕をどうやって引くかが問題だ。

2002.1/5
元旦の明け方見た夢は、貸本屋廃業の夢だった。
どのように貸本屋部門を縮小してネット古本屋に移行するか、春までに結論を出さねば。

恒例となっていた初日の3割引も今年は行わず
やはり開店以来最悪の初日でした

11/28
昨日久々にバスに乗って古本屋巡りをしようと思ったが、4軒が閉店したらしい。
2軒は別の店に、1軒はテナント募集中、1軒は何の掲示もなくシャッターが下りていた。割と近くにブックオフの出来た影響が大きかったのかもしれない。3軒は本専門の古本屋だった。やはり利幅の大きいゲームソフトやCDを扱っていない古本屋は大変なのだろう。ちよっと離れたバス沿線には、古本も扱っている大きなレンタルビデオ屋もできていた。
じゃんくまうすさんが書いていた「札幌の古本屋の10分1は閉店」というを実感させられた。よって、元金が回収できない不良在庫となっているレディースコミックと少女マンガの仕入れを極力減らすこととして、本日その旨の掲示をした。一時は女性ものの方が元を取りやすい時期があったのだが、これだけ主婦とOLの客足が落ちてはしようがない。

道新の一ノ関圭のコラムを読んだという人が来店
コラムで取り上げた新作の掲載予定雑誌を教えてくれとのこと
貸本屋商売には何の関係もなかったけど

11/17
開店して少し経った頃、郵便振替の入金通知が6通届いた。
本日中に全部送れるかと心配しながら急ピッチで作業をしたが、
作業中お客はたった一人。冊子小包の引き渡しは5時半に終了。
稼ぎ時の土曜だというのに、ホント貸本屋商売はどうしましょう?

11/9
昨夜気がついたら、9時半閉店で30分延長してた、長年染みついた閉店時刻は意識していないと変えられないと言うことか。
ついでに6時間借りる客がゼロだった。完全ゼロの日も近いかな。

11/7
ネットで見たという人から貸本屋がこれから始める商売としてどうかについての質問電話
当店(うち)はネット通販で何とか持っているが、来年はどうなっているか判らない状況だから、止めた方がよいと。
兵庫の人でした。

11/6
以前電話取材のあった宅配レンタルについて、昨日発売の道内向け育児雑誌「ママチャランド」11・12号の宅配・代行サービス特集で紹介された。何か反応はあるだろうか。
夢の屋が「夢の家」と表記されていたけど、当店の上に掲載されていたのが、以前テレビで一度見たことがある雑誌の宅配レンタルだ、マンガ雑誌は扱っているのかな?商売になっているのだろうか。

11/4
札幌も昨夜初雪、例年これでガタンと客足が落ちるけど、
この流れで行くと開業11年目にして初の客ゼロという日もあり得そうな予感がする。

初雪だからというわけではないが、週明けから閉店時刻を30分早め、午後9時とする。
お客が誰も来ないラストの30分は長い、冬は特に。
隣のラーメン屋と同じだから、強盗などの心配もいらなくなる。
土日がこんなに閑古鳥だと、1時間早めたい位だ。

10/25
先日の2週間がかりの本棚増設作業の時に、貸本用マンガの探索手帳が行方不明になってしまい、見つからない。
何巻まで購入した、何巻が抜けているという一番大事な手帳なのに…
再度作成せねばならぬが、種類がたくさんあるから大変な作業だ。

久々にホームページを見た人が来店し入会、
ホームページを開設して丸二年だというのに10人にも満たないかも

ネット通販の本を受け取りに来た人が入会してくれた。
その女性の話によると、南郷10丁目の貸本屋は廃業したとのことだ。
JR白石駅前の貸本屋も本を一括買い上げてくれる人を探していたから、これで2軒の貸本屋が消えた(る)ことになる。

11月7日から閉店時刻を30分切り上げ午後9時とすることにした。

10/21
この土日もやはり最悪だ。最悪の記録更新かな。開業1年目の秋より客数が悪い。マンガの蔵書は4倍近くに増えているというのに。
客離れは進むかもしれないが、仕入れても元の取れないマンガが増えるばかりなので、仕入れを減らすしかない。

10/14
火曜から金曜まで休んだ後の土日だというのに、開店以来最悪の週末のような感じだ。
日曜でこの人数だということは、この冬が見切り時かな…。
貸本は人気マンガにのみしぼって棚を減らし、店頭の古本屋も開業するか。
セット売りがメインの古本屋を。

10/7
最近は連休二日目の月曜日も振るわない。
でも、月曜か火曜が都合の良いひともいるだろうから、通販のリスト打ち込み作業がスムーズに行くようなら、どちらか午後4時から開店してみるか。
それと遅い時間が全くダメなので、午後9時閉店とするか。
寒くなると、ますますダメになるし、光熱費の節約にもなる。

9/30
最近は、稼ぎ時の土日もあまり期待できなくなった。
「マイカル小樽」と「はるやま」のこともあり、とにかく金を使わないようにというモードに多くの人がなっているのは間違いない。

当店とは違い、近くの大型新古書店には相も変わらず、たくさんの立ち読みが。
人気作品は仕入れ値が高いので結構充実しており、その反面売値も高いので、そんなには売れていない模様だから、立ち読み専門の立場に立てば、有り難い店ということになる。
景気の悪い時代だから、立ち読み歓迎で地域に貢献していると一面言えるのかも。
それにして、家賃、人件費、光熱費もバカにならないと思うのだが、そしてそんなに売れていないと思うのだが、どうして転けないのでしょうか。不思議な商法だ。

9/29
久々の宅配レンタル注文

9/28
夜途中から雨になったとは言え本日もひどい
閉店を30分早めるか?
その代わり、月曜か火曜のどちらか夕方開店で営業してみるか。
このままでは、家賃プラスαも稼ぎ出せないかも。
「マイカル小樽」に続き「はるやま」も民事再生法で、北海道全体の景気が更に落ちこんでいるから…

9/27
閉店間近だが、本日の貸出は二件のみ
給料日あとのハナモクとは言え、ひどい。4時間半借り客なし。夕方以降ゼロは開業以来初めてだ。貸本屋の完全廃業も検討しなければ。冬になったら、平日は毎日こんなようなもんだろうけど。

9/26
昨日は貸本用の古本仕入れで3軒の古本屋へ 本購入費 15329円
もっと減らさなければと思いながら、10年間で染みついた性なのか、
新連載の第一巻目を見つけると、これこそ回転の良い本になるかもと思い、ついつい買ってしまう。
久々に遠くのブックオフへも行って来ましたが、
相変わらずのたくさんの立ち読み客とそこそこ充実した100円コーナーでした。
マンガに限らず新刊も古本も売れていないだろうから、
貸本屋に限らず一般の古本屋さんも皆大変なのでしょうね。
「21世紀のコミック作家の著作権を考える会」が緊急アピールをしているという気持ちもよくわかります。
新刊購入費 1590円

店内改装の予定図を書いてみたけど、新本棚の設置とこの膨大な量の本移動が6日間で終わるのだろうか、ちょっと予測がつかない。

9/18
宅配レンタルで久々の反応、
注文ではないが、育児雑誌の宅配特集でマンガの宅配レンタルを取り上げてくれるらしい。
11月発売とのこと、雑誌紹介の反応があるかどうかは判らないが配付する資料を整理し直さないとダメだ。

入札コーナーで作業予定を告知したとおり、、10/1から10/6まで臨時休業して店内の整理作業をするが、整理後の棚のイメージがまだ湧かない

9/13
いったん腹を決めると、お客が少なくとも、目当ての本が入荷していないと即帰ってしまうお客も苦にならなくなった。
その分、ネット古本屋で頑張らなければならないが、9/7にアップしたEasySeek(絶版マンガ約100点)ですでに11点の注文があった。早く通販用の本棚を確保・整理しなくっちゃ。

9/8
見切りをつけた貸本屋稼業だが、昨日リストをアップしたEasySeekのマイブースで注文が三件、 このEasySeekのマイブースが、今後の夢の屋の起爆剤になるかも。
そのためには、早急に店内整理を行い通販用の棚を確保して、 全てのリストをEasySeekのマイブースにアップする必要がある。
早く手順を決定し、休業のお知らせをする必要がある。 一週間の休みで何とかなるもんだろうか?なんたって狭い店内だから。

9/7
見切りをつけるという腹は決まったが、本で溢れたこの8坪の狭い店舗のなかで、
どう作業したら、貸本分と古本向け分と通販リストアップ分の本棚をうまく仕分けできるのかが問題だ。
取りあえず、貸本用として残す作品のリストアップから始めるかな。

9/6
もうすぐ午後5時だが、この5時間でお客は返却の一人のみ、いくら花の木曜とは言え…
雨が降っているわけでもなく、外は素晴らしい快晴だというのに。
ネット古本屋が軌道に乗って貸本屋が本業だと思わなくなれば、お客が来ないとイライラしなくて済むようになるさ。
(もっとも今度は注文メールがなかなか来なくてイライラかな)
もうすぐ7時、やっと一人目の借り客。取りあえず、初めてのゼロの日でなかったということ。

2001年9/5
11年目に入った貸本屋稼業だけれども、どうも見切りのつけ時のようだ。
未だ本年度の北大新入生の入会者はゼロ、新規入会者もたった51人だ。
三分の一近くを占めていた学生会員(遠くへ引っ越さない限り、在学中は常連となってくれる可能性が高かったし、開店当初から大事なターゲットだった)の入会が皆無ということでは、貸本屋に将来はない。
1997年までのペースなら、8月末でその年の新規入会者は240人(学生も含め、平均1日1人)はいたというのに、今年が8月末で51人では、未来があるはずもない。
この不景気で、サラリーマン、OL、主婦の入会者も激減しており、その上、常連の来店回数も減って、借りる本も厳選されている。
(本日の朝、TVのワイドショーでサラリーマンの昼食代調査をやっていたが、500円前後の予算という人が最も多く、二人は300円。この二人の月小遣いは1万円。こんな不景気な時代に、マンガはゼニを払ってまで読むものではなくなっているのかもしれない。)
また、学生に限って言えば、立ち読みし放題の古本屋(「ブック・オフ」、「ブック・マーケット」など)の影響が大である。タダに敵う商法はない。かといって、「立ち読みし放題」も一つの商売のやり方だから、苦情を言うわけにも行かぬ。なお、私には青息吐息状態と思える新大型新古書店だけれども、あちらの方には資金力がありそうだから、簡単につぶれそうにもない。
食堂、喫茶店などへのレンタルという方法もあるが、単価を安くする必要があるので、運送業者に配達・回収を依頼したのでは利益が出ない。かといって、今さらペーパードライバーを返上して、自分で車の運転もしたくない。業者に委託しての宅配レンタルもここ数ヶ月の実績はゼロだ、もっとも現在はホームページ上でしか宣伝していないけれども。
昨年正月にネット通販を始めた時から、「本業はマンガ貸本屋」がキャッチフレーズだったけど、古本屋(もちろんネットが主)がメインで、貸本屋(回転の良いものだけを置く)が従とする商売に方向転換する時期のようだ。
回転の良いもの以外は、古本としてどんどん売っていく。完結まで揃ったセットマンガが多いし、さほどプレミアムはつかなくとも絶版ものも多いから、売れるはずだ。店内に古本用の棚さえ確保できたら、通販リストの打ち込みは毎日できるのだから、本棚の大改装が必要。そして一部店で売れるものもあるだろうから、古本は全てビニール詰めの必要がありそうだ。もっとも、この10年ちょっとの間、つぶれた古本屋もたくさん見てきているから、古本屋が大変な商売だとは思っているけど…。一般書も含め、有り余るほど在庫(クズは除いても)はあるから、当面古本の買い取りをする気はないが、これも所詮、切り売りという延命措置にすぎないのかも。
貸本屋は、ここの家賃、光熱費、通信費などの固定経費を稼ぐ場として位置づける。今以上になじみ客は減るだろうが、今のように新たに仕入れても元も取れない貸本の不良在庫がどんどん増えるくらいなら、新たに仕入れるのは一部の人気マンガに限定した方が良い。
この不景気が数年内に好転するはずもないから、次の道を模索せざるを得ない状況だが、これで果たして夢の屋に陽は射すか?

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