私が古本屋さんになった理由

 「古本屋さんに行こうよ!」が2001年2月にリニュアルした「ふるほん横町」より、3月下旬に登録古本屋に対し、「私が古本屋さんになった理由」などのテーマで原稿募集のメールがあり、商売の世の中は目立ってナンボと思い早速投稿したところ、下記のものが採用・掲載されました。しかし、残念なことにそのサイトが閉鎖(同年7月11日付け)されてしまったので、自分のサイトにアップし直して残すものです。

 それにしても、インターネットを始めたときから、そこの速くて優秀な「日本の古本一発検索」でお世話になり、またネット古本屋を開店してからは、逆にその検索を使っての来訪者が多く、古本ファンと古本屋の両方の立場でありがたいサイトだっただけに、サイト閉鎖は誠に残念であり寂しいものがあります。もっとも一番つらいのは、「古本屋さんに行こうよ!」を運営していたAさんでしょうけど。

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ネット古本屋、駆出し二年生

 本業は今年5月で開店丸十年になる札幌のマンガ専門貸本屋です。けれど、マンガ喫茶や大型新古書店の陸続とした開店などの影響で、'97年をピークに収入がどんどん落ちこみ、そこで一昨年貸本屋のホームページを作ってみたもののさして集客効果も見られなかったことから、手放す気など全くなかったマンガの蔵書で、昨年1月にネット古本屋を開店しました。動機や状況では、店頭商売に限界を感じてネット通販に参入したマンガ古本屋さんと似ているのではないかと思います。この通販のおかげで、何とかこの一年本業が持ちこたえました。

 趣味といえば、まず古本屋巡りという私ですが、古本屋さんの魅力に取りつかれたのは、地方から札幌に出てきた学生時代です。その当時からあこがれでもあった古本屋さんに、ネット通販専門とは言え、やっとなることができました。現在でも、趣味と商売(貸本用マンガの仕入れ)を兼ねて、古本屋歩きは続いています。

 ネット古本屋さんになってみて最も大変なのが、通販リストの打ち込みでした。マンガという本状態の表示が一番うるさい分野なので、研磨跡・シミ・汚れなどのあら探し≠しながらパソコンのキーを打っていますけど、これはホント疲れる作業です。次に困るのが、ポツポツと入る注文の本探しです。注文メールによっては、何処にあったかなとドキっとすることがあります。というのも、八坪の店は貸本用のマンガで溢れているため、通販用の本は箱詰めか袋詰め状態なのもので、一度どこかに紛れるとなかなか見つからなくって、探索でくたくたになることもしばしば。通販の倉庫用にボロアパートの部屋でも欲しいけど、そのゼニもなく、でも何とかしなくっちゃという状況です。また、売り値をいくらにするかでネット相場も調べますけど、古本屋の駆出しには値決めが一番難しく、当然未だわかりません。

 来年の春を迎えるのに欠かせないネット通販ですが、売れそうなマンガの蔵書も底が見えてきましたので、次はもっと収集歴の長い落語などの笑芸分野にも手を広げる予定です。

 なお、本業の一番の敵(かたき)は、冷暖房完備、立ち読みし放題≠フ大型新古書店です。もっとも、たまに貸本用マンガの仕入れと100円コーナーの掘り出し物でお世話になっていますけど。せめて、立ち読みの時間制限でもしてくれ!学生など若い人が入会してくれないヨー!

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