光文社、2002初、四六判上製 ★(店主)時は江戸、稀代の大盗賊を子供時代から描いたピカレスク・ロマン。北条氏の流れをひき、徳川の世に弓引かんとする盗賊団が登場して、これからというときに未完となってしまうが、半村流伝奇小説の面白さは十分堪能できます。本書は絶版のようですが、未完ということで、文庫化もされていないようです。後に「文藝別冊 総特集・半村良」(河出書房新社)で未収録の3短編を初めて読みましたが、単行本になっていない他の未完長編も短編も、ぜひ読ませて欲しいものです。既に何か出ているのでしょうかネ。新刊には疎いので…。あらためて思うに、楽しませてもらった作家はたくさんいるけれど、私の中では半村良さんの伝奇の面白さが“一番”なのかもしれません。だから長編の再読をしているのでしょう。 ★本の状態は並、カバー&小口腹少汚れ、定価(本体)1800円 ★送料はゆうメールで350円、Y21-098 |